極寒の狩りの達人!野生のハンターたち
公開日:2021年11月16日

寒い冬が到来すると活動も鈍りがちになり、暖かな春が待ち遠しくなります。ですが、世界には私たち人間が生活するには過酷すぎる環境でもたくましく生き延びる動物がいます。その中でも極寒の地で他の動物を狩り自らのエネルギーに変換している肉食動物にスポットをあててみたいと思います。

 

クズリ

image by Ninara from Helsinki, Finland / CC BY 2.0

クズリは学名をGulo guloと書き、英名ではWolverineと表記します。このクズリという動物はアメリカ大陸の北部とユーラシア大陸の北部のツンドラ地帯や標高の高い森林限界以上の地など寒い気候の場所に暮らしています。体長1mほどにもなる肉食動物で鹿の仲間のトナカイヘラジカ、アカシカなどの大型哺乳動物やウサギやマーモットなどの小型哺乳動物などを出し入れ可能な爪で襲い食べます。雪上での狩りに見事に適応した体の作りと身体能力を持ちます。英名は漫画や映画のキャラクター名としても有名ですね。

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タイリクオオカミ

image by Mariofan13 / CC BY-SA

タイリクオオカミは別名ハイイロオオカミとも呼ばれ、学名をCanis lupusと書き、英名では単にwolfやgray wolfまたはgrey wolfと表記します。タイリクオオカミはこれまでの分類学上はイエイヌ(犬)とは違う種(近縁種)と考えられていましたが、近年はイエイヌはタイリクオオカミの亜種との見方が強まっています。タイリクオオカミの生息環境は北半球の北極、ツンドラ地帯、森林、草原、また砂漠といった地域に広く分布しています。狩りはパックと呼ばれる群れで行い、獲物の匂いを頼りに狩りを行いますが、寒い季節には獲物を求めて行動する距離が長くなります。パックのオオカミは協力し合い獲物を追い詰め、囲み、群れで襲いかかり、その鋭い牙で獲物を殺します。

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カラフトフクロウ

image by Ron Knight / CC BY 2.0

カラフトフクロウは体長80㎝ほどにも達する現時点で世界最大のフクロウです。学名をStrix nebulosaと書き、英名ではGreat grey owlやGreat gray owl、さらには別称としてPhantom of the Northなどとも呼ばれています。寒い地、極寒の地に適応していますが、温度が上昇して気温30度以上となっても生存可能です。カラフトフクロウの狩りは止まり木で獲物を待ち伏せするスタイルか、開けた草地を地上1mほどの高さで飛び獲物を捕まえるスタイルのいずれかです。獲物の大部分をハタネズミなどの小型齧歯類が占め、雪の積もる季節で上からは見えない雪下を動く動物の小さな音を聴き取り、雪の中に突っ込む形で獲物に襲いかかり見事に捕まえる姿を見せてくれます。まさに雪原の狩りの名人に相応しいハンティングですね。

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ホッキョクグマ

image by AWeith / CC BY-SA 4.0

この他、過去の記事(秘境や過酷な環境に生息する世界の生き物 厳選 7種!)でも取り上げたホッキョクグマ(北極熊)は流氷が浮かぶ地での狩りに非常に適応しています。

ホッキョクグマの図鑑はこちら


ガイアノートでは、この他にも雪深い地に生息する動物、そこで狩りをして生きる肉食動物など多様な生物を紹介しています。

ぜひ様々な動物の特徴や生息環境、繁殖方法などに理解を深めて生き物の世界を探検してみてください。